グアム5日間で3万9千円、バリ島5日間で4万9千円などという格安ツアーを企画する旅行代理店はどのようにして採算をとっているのだろうと以前から不思議に思っていました。
ですが、最近になってようやく謎が解けました。
ある週刊誌の中にその謎を解くコラムが掲載されていました。
どうやら秘密は旅行代理店と航空会社のチケットの売買方式にあるようです。
旅行代理店は航空会社から年2回に分けて半年分ずつチケットを購入するのが通常のようですが、決済の仕方が変わっています。
その記事によると、旅行代理店と航空会社が結ぶ契約の中に、次のような一文が記されているようです。
「航空会社はグアム往復のチケットを6カ月分で5千枚、1枚3万円で販売する。旅行代理店は5千枚全て売り切ったら、1枚につき1万円、合計5千万円の報奨金を渡す」
この一文から読み解くことができるのは、次の原理です。
航空会社から3万円で仕入れたチケットに1万円の利益を上乗せし、4万円で販売すると、旅行代理店の売り上げは次のようになります。
4999枚売った場合
4万円×4999枚=1億9996万円
5000枚全て売り切った場合
4万円×5000枚+5000万円=2億5000万円
旅行代理店は航空会社から購入したチケットを全て完売した場合とそうでない場合とで、売り上げがかなり違ってきます。
この原理で「格安ツアー」が生まれるようです。
売れ残りを防ぐために半数の2500枚を1万円(仕入れ値は3万円)で販売したとします。
売り上げはいくらになるでしょうか?
(1万円×2500枚)+(4万円×2500枚)+5000万円 =1億7500万円
仕入れ値はいくらになるでしょうか?
3万円×5000枚=1億5000万円
驚いたことに購入枚数の半分を仕入れ値の3分の1の1万円で売ったとしても、全枚数売り切れば粗利益は2500万円になるのです。
格安ツアーの多くは、このような破格チケットとホテルの宿泊費をセットにして、売り出しているようです。
ツアー自体赤字でも、報奨金が入ることで旅行代理店は最終的に儲けることができるという図式になっています。
航空会社と旅行代理店の年2回の契約期間は4~9月と10月~3月が一般的なので、3月と9月は旅行代理店にとってはチケットの売れ残しを避けたい時期です。
ですので、当然、3月と9月には、航空チケットも「たたき売り」される可能性が高いということでした。
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